思いやりがない?改善する方法【対処】
思いやりを改善する方法
他者を含めた瞑想
マインドフルネスという言葉を最近よく聞くようになってきました。
ストレスの軽減や、集中力の向上など、様々な効果が言われています。
ただその方法の多くは、「自分に意識を向けること」です。
Googleでは、他者を含めたマインドフルネスで「思いやり」を鍛えているそうです。
具体的には、次の3つのステップがあります。
- 同情
- 共感
- 思いやり
同情
これは困っている人を見たときに、「かわいそうだな」と感じることです。
「自分は関係ない」では、相手に同情することはできませんよね。
共感
共感は、相手の立場を想像し、自分ごとに置き換えることです。
「周りばかり昇進してると、焦るよなぁ。気持ちわかるよ。」
「あんなトラブルにあうと、モチベーション下がるよなぁ。」
といった具合です。
ただ相手の辛さに共感しすぎると、自分自身がストレスを感じてしまうとも言われています。
そのため「辛い」ではなく、「助けてあげたい」という気持ちに意識を向けると良いそうです。
思いやり
瞑想により自分の中の同情・共感への気づきを得ることで、自発的に思いやりを持った行動を取ることができるようになります。
実際にこのトレーニングにより、他者を助ける行動の量が増えたという研究結果もあります。
思いやりのためには、相手を思う気持ちに気づく必要があるのです。
慈悲の瞑想
そういった気持ちに気づくのが難しいという方には、慈悲の瞑想という方法もあります。
これは決まったフレーズを繰り返すだけで、機械的に行っても効果があるとされています。
私は幸せでありますように
私の悩み苦しみがなくなりますように
私の願いごとが叶えられますように
私に悟りの光が現れますように
私は幸せでありますように(3回)私の親しい生命が幸せでありますように
私の親しい生命の悩み苦しみがなくなりますように
私の親しい生命の願いごとが叶えられますように
私の親しい生命に悟りの光が現れますように
私の親しい生命が幸せでありますように(3回)生きとし生けるものが幸せでありますように
生きとし生けるものの悩み苦しみがなくなりますように
生きとし生けるものの願いごとが叶えられますように
生きとし生けるものに悟りの光が現れますように
生きとし生けるものが幸せでありますように(3回)私の嫌いな生命が幸せでありますように
私の嫌いな生命の悩み苦しみがなくなりますように
私の嫌いな生命の願いごとが叶えられますように
私の嫌いな生命に悟りの光が現れますように私を嫌っている生命が幸せでありますように
私を嫌っている生命の悩み苦しみがなくなりますように
私を嫌っている生命の願いごとが叶えられますように
私を嫌っている生命に悟りの光が現れますように生きとし生けるものが幸せでありますように(3回)
日本テーラワーダ仏教協会
139人に7週間「慈悲の瞑想」を行った実験では、幸福度や自尊心が上がり人生の目標まで定まったそうです。
他者への寛大さは自分への寛大さにも繋がってくるということですね。
小説を読む
トロント大学の心理学者であるキース・オートリー、レイモンド・マーの研究によると、フィクション小説の読書量が多ければ多いほど、人々の共感力は高いそうです。
読書に集中していると、自分から意識は登場人物の中に向けられます。
そのため自分以外へと意識に向ける訓練になり、また他者の気持ちを想像しやすくするのかもしれません。
オートリー博士は、「(読書をしないで)自分の人生という泡の中に閉じ込もっていたら、他の人々の人生が想像できるだろうか」と問い掛けている。
小説を読めば共感力は培われるか
おわりに
思いやりを改善させる3つの方法についてまとめてみました。
ビジネスマナーなどの「やり方の暗記」では、本当の思いやりにはなりません。
相手が本当にそれを望んでいるのかを考えずに、機械的に状況に反応しているだけだからです。
遠回りに見えるかもしれませんが、相手を思う気持からしか思いやりは生まれないのかもしれません。