人に好かれるための科学的な話し方
「なぜかあの人は人に好かれる」「なぜか自分の話を聞いてもらえない」なんて悩むことはないでしょうか。
それもそのはず、様々な研究により話す内容次第で相手にネガティブな印象を与えてしまうことが決まってくることが分かってきました。
そんな科学的に証明された2つの話し方を紹介していきたいと思います。
人に好かれる科学的な話し方
同じ話を何度もしない
ウェイク・フォレスト大学の心理学者マーク・レアリー教授たちが「退屈な会話」について統計的に調査をしました[1]。
そして退屈な話に見られる共通する最も大きな特徴は、愚痴や同じ話の繰り返しといった自己中心的な話だと分かったそうです。
だけど飲み屋で相手の話を聞かずに同じ愚痴を何度も繰り返してしまうことって良くありますよね。
本人にとってはそれがストレス発散になるのかもしれません。しかし相手にとっては「自慢話」や「平凡な話」よりよっぽど退屈な話に感じられてしまいます。
相手のことを考えると、そういったストレス発散方法はあまり良い方法ではないのかもしれません。
決めつけや断定ではなく選択肢や可能性を提示する
メリーランド大学のアリッサ・J・ジョーンズ博士がカウンセラーに対してどのようなカウンセリングを行うと信頼感が高まり好感度があがるか実験を行いました。
結果、「〇〇するべき」など断定口調で話すよりも「こういうことだったらこうするのもありだよね」というように選択肢や可能性を提示する話し方のほうが信頼感・好感度ともに高まることが分かりました。
これは仕事上でも最近良く言われていることですね。
コーチングでは問いかけを中心とした双方向コミュニケーションを通じて、自発的に選択肢やアイディアに気づき行動するよう促していくことが大事だと言われています。
またティール組織やホラクラシー組織は、上から権利を縛るのではなく促すことを狙った組織形態です。
断定口調は相手を信頼していないことの裏返しともとれますし、自分の力を見せつけたいという心理の裏返しともとれます。
相手の立場にたって、相手の能力を信じてあげることが結果として自分にとってプラスに働いてくれるのかもしれませんね。
人に好かれるためには相手を思うことが大事
様々な研究結果について紹介してきましたが、やはり相手のことを考えない自分本位な話し方は相手から好かれないという点が見えてきました。
つまり共通して言える点は、人に好かれるための話し方で一番大事なのは相手を思うことだということですね。
小手先のテクニックでなく本当の意味で愛される人になるために、まずは何をしたら相手が喜んでくれるのか考えることから始めるのも良いかもしれません。
最後に、人を動かすの著者デーク・カーネギー氏の言葉を引用します[2]。
自分に関心を持ってもらうために2年間費やさなくても、他人に関心を持てば、2週間でより多くの友人を作ることが出来る
デーク・カーネギー
参考
- Leary, M. R., Rogers, P. A., Canfield, R. W., & Coe, C. (1986). Boredom in interpersonal encounters: Antecedents and social implications. Journal of Personality and Social Psychology, 51(5), 968-975.